人気ブログランキング | 話題のタグを見る

旅 No2

姫路城 Ⅱ
別名白鷺城と言われている姫路城の天守閣の優雅な美しさは、白漆喰で塗り固められた白壁と唐破風と千鳥破風のダイナミックな組み合わせによる造形美である。白漆喰は火に大変強くまた強固な補強材であるとも言われている。破風は採光や換気の目的で作られ、内側には内室(うちむろ)とよばれる小さな部屋が隠されている事もあり、これも武装した城の敵に対する工夫の一つである。そう、姫路城の天守閣はただ単なる権威の象徴ではなく、戦いのためのあらゆる工夫が凝らされた武装したお城だったのです。その武装の工夫の数々がとても興味深い。
旅 No2_f0069723_16325966.jpg

唐破風
旅 No2_f0069723_1640193.jpg
千鳥破風
旅 No2_f0069723_16463097.jpg

天守閣は大天守と三基の小天守を連続させた連立式天守である。大天守は外から見ると五重であるが中は6階と地下1階から成り立っており、地下には大きな流し台、甕を埋め込んだトイレなども設置されて、籠城が想定されている。
流し台
旅 No2_f0069723_17122653.jpg

窓の敷居に設けられた水抜きパイプ(排水口)
敷居の溝に水が溜まらないようにするもので、パイプの先は壁の外に突き出しており、下から見ると鉄砲が狙っているように見えるのも敵に対する工夫の一つである。
旅 No2_f0069723_17201135.jpg

壁に設けられた石落し
内部には蓋が設けられており、その蓋を開けて石垣を登ってくる敵に石を落とした。
旅 No2_f0069723_17404460.jpg

「は」の門と壁の狭間
「は」の門に向かって緩やかな石段を登ってゆくと目の前に天守閣がそびえている。しかしもうすぐ天守閣と思ったら大間違い。更にいくつもの縄張りー敵を欺くための仕掛けーをくぐり抜けなければならない。このように姫路城には天守閣にたどりつくまでにたくさんの仕掛けがある。右の壁の狭間は鉄砲や矢を射るためのもので、丸や三角の狭間は鉄砲、長方形は矢を射るためのものである。
旅 No2_f0069723_17565584.jpg

by yuutiharu | 2009-10-08 17:49